The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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BB-K8に関する薬理学的研究
荒谷 春恵山中 康光河野 静子建石 英樹
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1974 年 27 巻 2 号 p. 202-211

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抄録

BB-K8: 1-N [L-(-)-γ-Amino-α-hydroxybutyryl] kanamycin A 1) は, アミノ配糖体抗生物質の耐性機序2~6) にもとづき, Kanamycin Aの1-NHを4-Amino-2-hydroxybutyric acidで修飾し, 半合成された新らしいアミノ配糖体抗生物質であり, その抗菌像7) は, 1, 2のものを除いて, Kanamycinと同等またはそれ以上の抗菌力をもち, なかでも緑膿菌や変形菌に強い抗菌性をしめし, 他のアミノ配糖体抗生物質耐性菌に対しても効果のあることが述べられている。
その薬理作用8) については, 急性毒性, 悪急性毒性, 慢性毒性および聴器毒性9) について検討され, 一般薬理作用8) についても, 万有の研究陣によつて報告されている。
私どもは, BB-K8を入手する機会を得たので, その一般薬理作用を検討し, 先に報告10~15) したアミノ配糖体抗生物質のそれと比較した。

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