The Japanese Journal of Antibiotics
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Aminobenzylpenicillin (AB-PC) とMethylchlorophenylisoxazolyl penicillin (MCI-PC) の合剤に関する基礎的研究ならびに呼吸器感染症への治験成績
那須 勝岩永 正明斎藤 厚堤 恒雄広田 正毅中富 昌夫堀内 信宏餅田 親子伊折 文秋猿渡 勝彦林 愛石野 徹
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1975 年 28 巻 3 号 p. 345-352

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抄録

Penicillin Gに始まつたPenicillin系抗生物質は, 注射剤から酸に安定な経口剤へ, またPenicillinaseに分解されないPenicillinの開発, さらに広域スペクトラムをもつ合成Penicillinへとめざましく発展した。しかし, 広域合成Penicillinは, Penicillinase産生菌には無力であり, Penicillillaseに安定なPenicillinは, グラム陰性桿菌には抗菌力が弱いことが欠点とされている。この点をおぎなう意味で, 両薬剤の併用により抗菌域を拡大させようとする報告がかなりみられる。
今回私達は, 広域合成PenicillinであるAmpicillin (Aminobenzylponicillin, AB-PC) とPenicillinaseに安定なPenicillinであるCloxacillin (Methylchlorophenylisoxazolylpenicillin, MCI-PC) を1:1に配合したばあいの抗菌力の面での基礎的検討と, 呼吸器感染症に点滴静注投与をおこなつたばあいの効果を検討したので, その成績を報告する。

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