The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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外科領域におけるAmoxicillinの治療効果特に経口投与について
古畑 正山本 啓一郎片場 嘉明
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1976 年 29 巻 1 号 p. 1-3

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抄録

今回, われわれは協和醗酵から, 英国のビーチャム社研究所にて開発された経口用合成Penicillinで, Ampicillin (以下, ABPCと略す) と類似の構造をもつAmoxicillin (販売名: パセトシン) の提供を受け, 外科領域の感染性疾患および術後感染予防に対し使用してみたので, その成績を報告する。
本剤はABPCと同じく広い抗菌スペクトラムをもち, その構造はABPCのベンゼン核のパラ位に水酸基を導入したもので, 安定な物質で, 毒性が少なく, 抗菌力はABPCにくらべて速効性で吸収性}こ優れ, ABPCと同量の投与で血中濃度の高いことが指摘されている。また, 体内で抗菌力のある代謝物はみとめられず, 尿中排泄は6時間で約60%が回収されるという。

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