1976 年 29 巻 1 号 p. 4-6
英国のBeecham研究所において開発された経口用広域合成Penicillin製剤であるAmoxicillin (以下, AMPC) は, Ampicillin (以下, ABPC) の側鎖のBenzene核のpara-位に水酸基を導入したもので, その特長は, ABPCとほぼ同等な抗菌力, 抗菌スペクトラムをもつていながら, 殺菌力は速効性で, また吸収の点ではABPCの同量投与で約2倍の血中濃度が得られることが報告されている。
われわれは今回, 協和醗酵工業株式会社を通じ, 本剤 (販売名: Pacetocin) の提供を受けたので, 泌尿器科領域における感染症に使用してみたので, その成績を報告する。