The Japanese Journal of Antibiotics
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Doxycycline静注液の使用経験
中村 孝橋本 伊久雄沢田 康夫
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1976 年 29 巻 1 号 p. 36-42

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抄録

塩酸Doxycyline (DOTC) は, 持続性のTetracycline系抗生物質であり, 広い抗菌性と, 従来のテトラサイクリンにくらべ臓器移行性が優れ1, 2, 3), さらに1日1~2回の100~200mgの経口投与によつて充分な臨床効果が得られる4, 5) 点から, 今日広く用いられている抗生剤であるが, 注射剤の提供がないため, 内服不能の患者には使用できない等の適応上の制限があつた。
今回, 静注用のDOTCが開発され, 血中濃度の検索等6, 7, 8) で有効なことが確認されているが, われわれは本剤の100mg静注用のアンプル剤の提供を台糖ファイザー社から受け, 症例に試み, その有効なことをみとめたので, いささかの考察を加えて報告したいと考える。治験期間は昭和48年10月から50年4月である。

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