The Japanese Journal of Antibiotics
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Fusaric Acidの吸収・排泄および生体内分布に関する研究
ラットにおける14C-Fusaric Acidの吸収・排泄および生体内分布
松崎 明紀松本 浩良落合 謙介田代 義禮日野 美佐鈴木 規予子関野 実
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1976 年 29 巻 5 号 p. 456-466

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抄録

Fusaric acid (Fusarinic acid, 5-Butylpicolinic acid) は, 1934年に藪田貞治郎1) 等によつて最初に弱い抗菌活性をもつ抗生物質として報告されている。1960年には,BOSSI2) によつてPolyphenol oxidaseの阻害作用が見出され, これがFusaric acidの抗植物毒作用の機構と考えられた。その後, UMEZAWA等によつて菌培養液からの生理活性物質探索の中からDopamine β-hydroxylase (DBH) 阻害作用, 降圧作用が見出された3, 4, 5)。
Fusaric acidの代謝については, TAKBMOTO等による報告6, 7) があり, またUMEZAWAによつて, Fusaric acidについて総説されている8)。
今回, 著者等は, 14Cで標識したFusaric acidを用いてラットにおける吸収・排泄および生体内分布に関する実験をおこなつたので, その結果を報告する。

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