1976 年 29 巻 5 号 p. 543-551
Fusaric acidは, 1934年に藪田等1) によつて微生物の生産する抗菌性物質として発表され梅, その後, 日高, 永津, 沢2, 3) 等によつてDopamine β-hydroxylaseの阻割作用が見出され, その酵素阻割機構および降圧作用に関する研究がなされてきた。著者等は, FusaricacidのCa塩 (以下FA-Caと略す) について, 医薬品の安全性の見地からDDB4系マウスおよびWistar系ラットを用い, 妊娠時経口投与による胎仔に及ぼす影響について検討したので, その成績を報告する。