The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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注射用クリンダマイシンの使用経験
松田 静治丹野 幹彦柏倉 高松本 治朗
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1977 年 30 巻 2 号 p. 174-177

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抄録

さきにグラム陽性菌に有効な抗生剤としてアメリカのUpjohn社で開発されたClindamycin (7-Chlorolincomycin, CLDM) が登場して以来約10年が経過した。この間, 本剤の経口剤が本邦で繁用されているが, われわれは今回, 注射用ClindamycinであるClindamycin-2-phospate (化学名7 (S)-Chlioro-7-deoxylincomycin-2-phosphate) を産婦人科領域で臨床応用を試みる機会を得たので, 少数例ながら以下その成績を報告する。
Clindamycin-2-phosphateは, 下記の構造式をもち, 急性毒性, 亜急性および慢性毒性, 催奇形並びに一般薬理作用の面で, それぞれ問題はないとされ, 吸収は良好で, 筋注, 静注後速やかな血中濃度の上昇を来たし, 局所の忍容性も一般的に良好といわれる。

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