The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるClindamycin-2-phosphateの基礎的臨床的検討
高瀬 善次郎白藤 博子
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1977 年 30 巻 5 号 p. 338-340

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抄録

Clindamycin-2-phosphateは, すでに市販されているClindamycin hydrochlorideの筋注・点滴静注用製剤として, 米国アップジョン社で開発された抗生物質であり, Clindamycin-2-phosphate自身の抗菌力は弱いが, 生体内においてはClindamycinに分解され, グラム陽性球菌および嫌気性菌に対して抗菌活性をもつといわれている。
今回我々は, 産婦人科領域に特有な母体血清, 臍帯血清, 羊水, 乳汁および胎児への移行濃度を測定したので報告する。また, 近年, 本領域でも治療上問題となることが多い, 嫌気性菌感染症3例に対して本剤を投与し, in vitroの感受性結果と同様, 臨床上治療効果をみとめることができたので, 合わせて報告する。

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