1978 年 31 巻 9 号 p. 536-538
英国のBeecham研究所で開発された経口用合成Penicillin製剤であるAmoxicillin (以下, AMPCと略す) は, Ampicillin (以下, ABPCと略す) の側鎖のBenzene核のPara-位に-OH基を導入したものである (図1) 。
AMPCは, ABPCとほぼ同等の抗菌力, 抗菌スペクトラムをもつており, また腸管からの吸収がきわめてよく, ABPCと同量投与で約2倍の血中濃度が得られることが報告されている。
われわれは, 今回, 協和醗酵工業 (株) からAMPC (販売名: Pasetocin) の提供を受け, 皮膚科領域における感染症に使用してみたのでその成績を報告ナる。