1980 年 33 巻 3 号 p. 371-374
Cefadmxilは, 米国ブリストル社で開発された新らしい・経ロセファロスポリン製剤で, 構造式は下の図のとおりである。
基礎的な研究によつて, 本剤はCephalexinにくらべ, 血清濃度および尿中濃度は長く存続し, 体内で不活化されることが少なく, 投与された本剤の大半が活性型のままで, 尿中および胆汁へ, 高濃度に排泄される1).
抗菌力に関しても, Cephalexinと同程度か, やや優れているとする報告があり2), 尿路感染症の治療に有効であろうと考えられたので, 今回, このCefadroxilを単純性および複雑性尿路感染症例に投与し, 非常に良好な結果が得られたので, 報告する。