The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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尿路感染症分離菌E. coli, Klebsiella, CitrobacterおよびProteusに対する経口抗菌剤の抗菌力比較
岡本 緩子前原 敬悟上田 良弘那須 勝神木 照雄入 久巳永井 龍夫熊本 悦明酒井 茂茂田 士郎小酒井 望小栗 豊子
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1981 年 34 巻 6 号 p. 959-975

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抄録

臨床材料から分離された各種の菌株について, 著者らは内服経口抗生剤の抗菌力を比較しすでに報告している。しかしながら, これらの分離材料は順天堂大学医学部からだけ提供されたものであり, その結果は1つの研究機関の測定結果としてだけ考えられ, すなわち結果に偏りがでるのではないかと懸念していた。今回, 長年臨床分離菌の感受性を検討してきた経験の深い, 全国の諸研究施設と共同研究を企画し, 臨床分離材料の明確化, 患者背景の把握さらに感受性測定を1ヵ所でおこなうことにより, 一定の結果が得られるように努力し, 地域的な差の解消, さらには測定結果から逆に感受性の地域的な偏在の有無などを検索できるのではないかと考えた。そこで尿路感染症患者を対象とし尿から分離される頻度の高いEscherichia coli, Klebsiella, CitrobacterおよびProteusを選択し, 全国各地の研究施設でこれらの菌を分離して, 順天堂大学中央検査室へ送付し経口抗菌剤の抗菌力を比較検討した結果を報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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