1982 年 35 巻 11 号 p. 2535-2544
Cefmenoxime (CMX) は武田薬品中央研究所において研究開発された新しいCephalosporin剤であり, その構造は, 7位側鎖にAminothiazolyl-methoxyiminoacetyl基を有し, 3位側鎖にはTetrazole環を有するもので, グラム陰性桿菌に優れた抗菌力を示し, β-Lactamaseに安定である。
本剤の成人における評価については, すでに第28回日本化学療法学会総会の新薬シンポジウム1) において発表され, その有用性が認められている。
小児科領域における検討も, 成人における本剤の有用性と安全性の確認のもと, 全国19施設の協同研究により開始され1その成績は第29回日本化学療法学会総会2) において報告された。
今回, 著者らも, この研究に参加し, 本剤の基礎的並びに臨床的検討を行つたのでその成績について述べる。