1982 年 35 巻 11 号 p. 2629-2632
Cefsulodin (CFS) は武田薬品中央研究所が開発した緑膿菌に対して極めて強い抗菌力を有するCephalosporin系抗生物質である。本剤は緑膿菌の産生するβ-lactamaseに対して安定であり1) Gentamicin (GM) 耐性株にも抗菌作用を有する2)。臨床的にも呼吸器感染症や尿路感染症を含む種々の緑膿菌感染症に優れた効果が認められている3)。
今回われわれは小児緑膿菌感染症に本剤を使用する機会を得たので臨床成績を報告し, 又, 2例で吸入投与を試みたので, 喀疲中濃度測定結果を含め報告する。