The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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血液疾患患者にみられた重症感染症に対するAmikacin点滴静注法の経験
花田 修一児玉 雅彦岩橋 正人植松 俊昭宇都宮 与加藤 吉保西岡 紘一郎野村 紘一郎橋本 修治菊池 博松元 正松元 実柚木 一雄
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1982 年 35 巻 5 号 p. 1249-1253

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抄録

Amikacin (AMK) は, Kanamycinから誘導されたアミノ配糖体抗生物質のひとつで, 広範囲の抗菌スペクトルを示すと同時に, 他のアミノ配糖体抗生物質耐性菌に対しても優れた抗菌力を持つことが知られている1).臨床上, ことに重症感染症患者の治療にあたつて, 本剤の有効性についてはすでに多くの報告がみられる2).
本邦におけるAMKの一般的投与経路は筋肉内投与を原則とするが, 患者の状態によつては経静脈投与の方がより好ましいことも経験するところである. 勿論, AMKの経静脈投与の安全性や有用性あるいは有効性については多々報告されている3-7). 今回著者らは, 白血病を主体とする血液疾患患者に合併した重症感染症に対し, AMKの点滴静注法を実施する機会を得, その臨床効果あるいは経静脈投与における問題点などについて, 若干の検討を加えたので報告する.

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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