The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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血液分離菌の動向と薬剤感受性
藤田 信一吉田 知孝尾角 信夫松原 藤継
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1983 年 36 巻 12 号 p. 3399-3404

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抄録

起炎菌の分離と同定, 更に薬剤感受性の結果により抗生剤を選択することが感染症治療の原則である。しかし, 重症の感染症症例では細菌検査のための材料採取が行われると直ちに起炎菌を推定して抗生剤投与が開始される。この起炎菌不明の時期に適切な抗生剤を選択するためには感染病巣や患者の病態に加えて分離材料別に分離菌の推移と薬剤感受性の動向を把握しておく必要がある。更に近年, 耐性菌の増加が指摘1~3) されているが, 耐性菌の分離頻度は薬剤の使用状況, 院内感染の有無等に影響されることから薬剤感受性の集計はできるだけ多くの施設において行われる必要がある。今回は血中分離株を中心にその推移と耐性菌の分離状況について検討したのでその結果を報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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