The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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Micronomicinの内科領域における使用経験
小松 良彦柿崎 良輔対馬 健一坂田 優
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1983 年 36 巻 3 号 p. 529-536

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抄録

Micronomicin(MCR)(サガミシン®, KW-1062)は, Micromonospora sagamiensis var. nonreducansが産生する新しいアミノ配糖体系抗生物質である1)。
本剤はGentamicin(GM), Dibokacin(DKB)などと同様の抗菌スペクトルを有し, グラム陽性菌及び緑膿菌, 変形菌, セラチア, 肺炎桿菌などの各種グラム陰性桿菌に対して優れた抗菌力を有している2)。
又, 本剤は腸管からの吸収に乏しく, 高率に尿へ排泄されるが, 腎障害や第8脳神経障害の程度は, 動物実験によればGMやDKBに比べて弱いと報告されている3, 4)。
われわれはこれまで急性白血病における感染症や末期癌患者の難治性の感染合併例に対して, 各種抗生剤の併用療法を試みてきた。
今回, MCRを新たに入手する機会を得たので一般感染症患者も含め本剤を使用して良好な結果を得たのでその臨床成績を報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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