The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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小児感染症におけるCefotetan使用経験
永松 一明奥野 裕章高瀬 愛子立花 啓
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1983 年 36 巻 6 号 p. 1199-1203

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抄録

Cefbtetan (CTT) は山之内製薬研究所において開発された新しいCephamycin系の抗生物質で, 各種細菌の産生するβ-Lactamaseに対して安定であり, グラム陽性菌及びIndole陽性Proteus,Serratia marcescens を含むグラム陰性菌に優れた抗菌力を持つている。同じCephamycin系の抗生物質であるCefmetazoleに比べてStaphylococcus aureus,Streptococcus pyogenesにはやや劣るが, グラム陰性菌に対してははるかに優れた抗菌力を示すと言う1)。
又静脈内投与後のT1/2(β)は従来のCephalosporin系抗生物質に比べて長く2, 3), 小児においても1日2回の投与で充分な効果を期待できる薬剤である。
このたび, 山之内製薬からCTT注射剤の提供を受け, 小児の感染症に使用する機会を得たので, その成績について報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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