1983 年 36 巻 6 号 p. 1313-1316
Cefotetan (CTT) は山之内製薬株式会社の研究陣によつて開発された新Cephamycin系抗生剤であるが, Cefmetazole (CMZ), Cefoxitin (CFX) と比べて, Indole陽性Proteus, Enterobacter, Citrobacterなどにも抗菌域が拡大され, Escherichia coli, Salmonella, Klebsiellaに対する抗菌力も強化されており, 血中濃度の持続が極めて長い1)。われわれも本剤について抗菌力及び髄液中移行を検討し, すでにその成績を報告した2)が, 今回幼若動物における安全性が確認された段階で, 小児科領域研究会において小児に対する有用性が検討され, われわれもその一員として若干の成績を得たので報告する。