The Japanese Journal of Antibiotics
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尿路感染症分離菌 Escherichia coli, Klebsiella, Citrobacter 及び Proteus に対する経口並びに注射用抗菌・抗生剤の抗菌力比較 (第3報1981年)
その1. 感受性分布
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1983 年 36 巻 6 号 p. 1469-1503

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抄録

著者らは, 昭和54年から全国的な規模で, 尿路感染症患者分離菌を毎年1回期間を定めて採取し, その薬剤感受性と患者背景を経年的に調査してきた1, 2)。このような調査は, 経年的に長期間にわたり継続していくことが最も望ましいわけであり, 本研究も, まだ3年と言う短かい研究期間であるが種々の興味ある知見が得られつつある。今回から, 第3世代と言われるセフェム系薬剤Cefotaxime (CTX), Cefoperazone (CPZ), Ceftizoxime (CZX), Cefmenoxime (CMX) 及びLatamoxef (LMOX) を新たに加え, 感受性を種々検討した結果について報告する。
又, 最近の感受性測定機器の進歩も日進月歩であり, 今回からMIC 2000 (米国ダイナテック社で開発されたミクロブイヨン希釈法によるMIC測定装置) を用いて感受性を測定した。従来用いられていた日本化学療法学会で定められた感受性測定標準法とMIC2000を用いて測定した結果が極めてよく一致することはすでに確認し報告している3)。MIC 2000を用いる方法は, 処理能力が飛躍的に増大し, 検査室の仕事が極めて効率よく実施可能となるため, 将来この方法は日本各地の検査室で使用されることになると考えられる。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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