1983 年 36 巻 7 号 p. 1692-1698
アンピシリン坐剤 (KS-R1) は京都薬品工業株式会社研究所において創製されたアンピシリンナトリウム (ABPCNa) の坐剤であり, アンピシリン (ABPC) としては全く新しい剤型である。
前報1) で, 著者らは本剤をマウス, ラット及びウサギに直腸内投与した時の吸収性が経口投与時より優れ, 注射時の40~100%と良好な吸収率を示すことを報告した。
今回, KS-R1を成熟及び幼若イヌに直腸内投与後の吸収及び排泄について市販の内服用アンピシリン及び注射用アンピシリンと比較検討したので報告する。