The Japanese Journal of Antibiotics
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Micronomicin点滴静注の臨床的検討尿路感染症について
河村 信夫大越 正秋真下 啓明中川 圭一
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1984 年 37 巻 1 号 p. 122-135

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抄録

アミノグリコシド系薬剤(以下AGs剤と略記)を経静脈的に投与する試みは, 近年しだいに広く行われつつあり, Gentamicin(GM), Tobramycin(TOB)では, かなり一般的になつてきた。これらの薬剤については, 血中濃度が迅速にモニターできることが静脈内投与が行われる有力な要因になつている。
これらAGs剤は従来から腎障害, 聴器(第8脳神経系)障害が懸念されるが静脈内投与によりこれが増強される可能性が考えられる。一方, 大量に静脈内に与えられることにより強い抗菌力と臨床効果を期待することもできる。このような見地から, 我々は新しいAGs剤で実験動物での成績であるがGMに比べ, 腎障害, 聴器への影響が少ない1, 2)と言われている硫酸ミクロノマイシン(以下MCRと略記)を尿路感染症に対し, 静脈内投与し, その臨床効果を検討した。

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