The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるCeftazidimeの基礎的・臨床的検討
土光 文夫
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1984 年 37 巻 1 号 p. 57-62

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抄録

Ceftazidime (CAZ) は英国グラクソ社で開発された新しいCephalosporin系の注射用抗生物質であり, 化学構造式はFig.1に示すとおりである。本剤はグラム陽性菌及びグラム陰性菌に対して広範囲な抗菌スペクトルを有し, なかでもPseudomonas aeruginosaSerratiaに対して強い抗菌作用を示す。又, 各種細菌に対する本剤の抗菌力が他剤に比べ平均しており, in vivo実験的混合感染に対しても優れた防禦効果を示す。本剤はヒトに静脈内投与した時, 投与量に比例した高い血中濃度が得られ, 体内で代謝を受けずに未変化体のまま大部分が尿中に排泄されることなどが特徴とされている1)。今回, 本剤の産婦人科領域における基礎的検討として骨盤死腔液への移行性を, 又臨床的検討として各種感染症に対する有効性及び安全性を検討したので, それらの成績を報告する。

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