1984 年 37 巻 6 号 p. 1137-1162
MT-141はCepharnycin系の新抗生物質であり, 広い抗菌スペクトラムを有し, 各種感染症への有効性が期待されている1~3)。
一方, 著者等は, MT-141の毒性を詳細に調べるために, マウス及びラットにおける急性毒性4), ラットにおける亜急性毒性5)及び慢性毒性6), 更にビーグル犬における急性毒性7)及び亜急性毒性9等について検討し, 毒性の低いことが判明し, MT-141の臨床での有用性が予測された。
従つて, 今回は更にビーグル犬でMT-141の慢性毒性を検討し, 二三の知見を得たので報告する。