The Japanese Journal of Antibiotics
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新しいCephamycin MT-141に関する毒性学的研究
(VIII) ラットにおける妊娠前及び妊娠初期投与試験
暮部 勝浅岡 宏康畑 俊明渡辺 俊彦廣田 千穂
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1984 年 37 巻 6 号 p. 1176-1185

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抄録

MT-141は当社の研究所で開発された新規のCephamycin系抗生物質で, グラム陽性菌, グラム陰性菌に広い抗菌スペクトラムを有し1), 特にグラム陰性菌のEscherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Proteus vulgaris, Proteus morganii等に強い抗菌力を示すのが特徴である。
一方, 著者らはすでにそのマウス, ラット, イヌにおける急性毒性2, 3), ラット, イヌにおける亜急性4, 5)及び慢性毒性試験6, 7)を検討し, 本剤が安全性の高い抗生物質であることを報告した。従つて, MT-141は臨床上有用性が高いことが予想される。
今回は本剤の安全性試験の一環として, 雄ラットの生殖能試験及び雌ラットの妊娠前及び妊娠初期投与試験を実施し, MT-141の生殖能力及び胎仔発生に及ぼす影響を検討し, 二三の知見を得たので報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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