1984 年 37 巻 9 号 p. 1620-1624
カンピロバクター腸炎患者, 小児43人, 成人4人, 計47人に対しFOMを使用し, その治療効果を検討した。FOMは小児では50~100mg/kgを, 成人では1日量3gを原則として5日間経口投与した。FOM投与により主要症状である下痢, 発熱は平均2日以内に消失し, 1週間以内に95%が除菌化された。FOM投与群では抗生剤非投与群に比べ, 症状消失, 菌陰性化とも, 明らかに短縮された。
分離されたC. jejuniの1濃度ディスク法による薬剤感受性検査では97%が (卅), 3%が(廾)であり, MIC50は1.56~3.13μg/mlであり, 全菌株が12.5μg/ml以下の良好な感受性を示した。