1985 年 38 巻 1 号 p. 27-30
Cefmenoxime (CMX) は新しいCephalosporin系抗生物質の一種で, 細菌の産生するβ-Lactamaseに対して安定で, 細菌の外膜透過性及びペニシリン結合蛋白との親和性も良好なため抗菌スペクトラムが広く, 且つ強い抗菌力を有することが報告されている1-3)。今回, 著者らは臨床例から分離したグラム陽性球菌, グラム陰性桿菌についてCMXの抗菌作用を従来のCephem系抗生物質及びPenicillin系抗生物質のそれと比較したので報告する。