The Japanese Journal of Antibiotics
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Aztreonamの小児科領域における基礎的, 臨床的検討
早川 文雄久野 邦義中島 佐智恵袴田 享中島 崇博宮地 幸紀
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1985 年 38 巻 11 号 p. 3263-3272

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抄録

Aztreonam (E-0734, SQ 26,776, AZT) は米国スクイブ社で開発されたモノバクタム系 (単環β-ラクタム) の新規抗生物質である。これは従来のセフェム系, ペニシリン系と比較して特異な化学構造を持つた抗生物質で, 両系統に共通のβ-ラクタム環を有している (Fig. 1)。
本剤は特にPseudomonas aeruginosaを含むグラム陰性桿菌及び球菌に対して強い抗菌力を示すと共に, グラム陰性桿菌が産生する各種β-ラクタマーゼ及びデヒドロペプチダーゼに対して極めて安定であるという特徴を有するが, グラム陽性菌には無効であるとされている1)。
今回, われわれは小児における本剤の吸収・排泄を含む基礎的, 臨床的検討を行つたので報告する。

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