The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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小児科領域におけるAspoxicillmの臨床的検討
植田 浩司佐藤 忠司黒岩 利正
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1985 年 38 巻 7 号 p. 1944-1950

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抄録

Aspoxicillin(ASPC,TA・058)は田辺製薬株式会社において開発されたAmoxicillinの6位側鎖にN4・メチル-D一アスパラギンを有する新しいPenicillin系抗生物質である1)。広域抗菌スペクトラムを有する合成Peni-cillinとしてAmPicillinのほか,特に緑膿菌を含むグラム陰性菌に有効なCarbenicillin,Sulbenicillin,グラム陰性菌に一層強い抗菌力を有するPiperacil!mがあり,すでに小児細菌感染症の治療において広く応用されている2・3)。本剤はグラム陽性菌,陰性菌に抗菌力を有し,殺菌力は強く,特に血中濃度の半減期が他のPenicillm系抗生物質よりやや長くjnyitroにおける効果よりinviγoにおける効果に優れることが示唆されている9。私たちは本剤ASPCを小児の感染症に使用し,その臨床効果及び吸収排泄について検討したのでその成績を報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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