The Japanese Journal of Antibiotics
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外科領域における重症感染症に対するSM-4300の臨床経験
光吉 聖酒井 克治松本 敬之助藤本 幹夫土居 進上田 隆美佐々木 武也森本 譲
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1985 年 38 巻 9 号 p. 2647-2659

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抄録

SM4300は住友化学工業(株)と日本トラベノール(株)の両社共同開発による新規乾燥イオン交換樹脂処理ヒト免疫グロブリン製剤でありコーンの低温エタノール分画法1)によつて得られたγ-グロブリン分画をイオン交換樹脂処理によりAggregate分子を除去した天然に近い静注用Intactグロブリン製剤である。これは従来のペプシンやプラスミン等の酵素処理による分屑でなく, スルポ化等の化学修飾を受けておらず, しかも添加のヒト血清アルブミンを除く総蛋白の90%以上が7S-IgGからなるγ-グロブリン製剤である。
今回我々は, 外科領域における抗生物質療法に難渋する重症感染症を対象として本剤を使用したので, その成績を報告する。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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