The Japanese Journal of Antibiotics
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脳神経外科領域におけるCefoperazoneの臨床的検討
喜多村 孝一清水 隆阿部 弘鈴木 二郎田中 隆一永井 肇山本 信二郎半田 肇西本 詮松岡 健三森 和夫
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1986 年 39 巻 1 号 p. 63-74

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抄録

Cefoperazone sodium(以下CPZと略す)は緑膿菌を含むグラム陰性菌・陽性菌及び嫌気性菌に対し優れた抗菌力を有する新しいセフェム系抗生物質の注射剤である。
本剤に関する研究は国内外で基礎及び臨床にわたり多くなされ, 又, 本剤はすでに内科・外科・産婦人科・泌尿器科領域等で広く臨床応用されており, 優れた臨床効果が報告されている1~4)。
しかし, 脳神経外科領域における本剤の検討はいまだ十分でないため, 今回我々は統一したプロトコール臨床調査用紙を用い, 1983年6月から1984年5月にかけて全国を10ブロックに分け, 合計164施設(Table 1)において脳神経外科領域各種細菌感染症の治療及び術後感染症発症を予防する目的でCPZを投与し, CPZの髄液移行性, 臨床効果及び安全性についての検討を行つたのでその結果を報告する。
なお, 臨床調査表の評価及び解析, まとめは東京女子医科大学脳神経センター脳神経外科(喜多村孝一, 清水隆)にて行つた。

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