1986 年 39 巻 11 号 p. 3007-3018
著者らは, 尿路感染症患者から分離された各種の細菌について患者背景と感受性推移を種々検討し報告してきた1~7)。
今後市販される抗菌・抗生剤はますます多くなり, その種類も多岐にわたつている。更に抗菌力もますます強くなり, 細菌に与える影響はより大きくなる。従つて尿路感染症患者の起炎菌分布とその感受性が今後どのように変動していくか注目されるところである。
著者らは, 全国の共同研究施設から尿路感染症患者分離菌を集め, 一定の調査用紙で患者背景を調べ分析し, 若干の興味ある結果を得たのでここに報告する。