The Japanese Journal of Antibiotics
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産婦人科領域におけるCeftriaxoneの基礎的・臨床的検討
小幡 功小池 清彦森本 紀蜂屋 祥一大和 竜夫林 茂興林 茂一郎
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1987 年 40 巻 7 号 p. 1259-1274

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抄録

Ceftriaxone (CTRX) の子宮組織及び子宮附属器組織への移行性と産婦人科領域感染症に対する有用性と安全性を検討し, 次の結果を得た。
1.CTRX190neshot静脈内投与により子宮組織及び子宮附属器組織はCmax42.2~80.5μg/9, Tmax0.42~0.81時間, 濃度曲線下面積 (AUC) 314.9~606.9μg・hr/gと良好な移行性が認められた。
2.本剤投与により産婦人科感染症29例は全例が総合的効果判定基準で有効以上の成績を得た。
3.細菌学的効果においても本剤投与により投与前に認められた分離菌の90%が消失した。
4.本剤投与前, 後に施行した臨床検査成績から本剤の影響が疑われるEosinophilia1例が認められたが, その程度は軽度で特に加療の必要も認めなかつた。

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