The Japanese Journal of Antibiotics
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周産期におけるImipenem/Cilastatin sodiumの基礎的・臨床的検討
伊藤 邦彦和泉 孝治高木 博玉舎 輝彦早崎 源基
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1988 年 41 巻 11 号 p. 1778-1785

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抄録

今回はImipenem/Cilastatin sodium (IPMICS) の産婦人科領域での有用性を評価するため, 特に周産期の症例で基礎的検討 (乳汁中移行濃度測定) 及び臨床的検討を行った。
基礎的検討では, 本剤500mg/500mg30分点滴静注で1時間ごとに6時間まで本剤の乳汁中移行濃度を測定したが, セファロスポリン系抗生物質投与時と同様の傾向を示した。
臨床的検討では, 5例の産褥子宮内感染及び3例の尿路感染に本剤500mg/500mg30分点滴静注1日2回又は3回の投与を行つた。軽症から中等症の症例であつたが8例全例有効であつた。
これらのことから, 周産期の感染症にも本剤は有用となると思われる。

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