1989 年 42 巻 12 号 p. 2548-2554
造血器疾患に合併した感染症22例に対しCefbuperazone (CBPZ), Amikacin (AMK) 併用療法を地行し, 有効性及び安全性の検討を行った。
1. 評価対象症例は18例で, その有効率は55.6%であった。
2. 感染症の内訳で最も多い敗血症疑い症例での有効率は42.9%であった。
3. 投与後好中球数が多い程有効率が高くなる傾向を認めた。
4. グラム陰性桿菌を検出した3症例にはすべて有効性を示した。
5.1例に一過性で軽度のタンパク尿を認めたが, 他に重篤な副作用を認めなかった。
以上から, CBPZ, AMK併用療法は安全性が高く, 造血器疾患に合併した感染症に対し有用な併用療法の一つと考えられた。