The Japanese Journal of Antibiotics
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Cephem系抗生物質Cefotiamの小児における腹膜移行について
小幡 和也大田 政廣山際 岩雄鷲尾 正彦
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1989 年 42 巻 4 号 p. 1014-1016

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抄録

1. Cefotiam (CTM) の腹膜移行についてヘルニァ嚢を腹膜と想定し, 小児ソケイヘルニア57例に対し7群に分け検討した。
2. CTMはOne shot静注後, 血中及び腹膜組織内に速やかに移行し, 40mg/kg One shot静注, 120分後においても29.70±6.50μg/gであり, CTMの臨床分離株に対する抗菌力をMIC80でみてみるとそれを上回る濃度を示し, 優れた抗菌力を示した。
3. CTMを投与した全例において手術創の一次治癒が得られ, 術後感染を疑わせる症例は無かつた。又, 臨床症状上, 副作用を認めた例も無かつた。

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