The Japanese Journal of Antibiotics
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造血器疾患に合併した重症感染症に対するImipenem/Cilastatin sodiumの臨床的検討
塚田 哲也片山 直之影山 慎一西川 政勝小林 透出口 克巳白川 茂南 信行
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1990 年 43 巻 12 号 p. 2087-2093

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抄録

造血器疾患に合併した重症感染症68例を対象としてImipenem/Cilastatin sodiumを投与し, その有効性と安全性を検討した。
1.有効性評価対象59例での臨床効果は著効10例, 有効24例, やや有効11例, 無効14例で, 有効率は57.6%であった。
2.感染症別では, 敗血症及び敗血症疑いを合わせた有効率は62。0%で, 肺炎の有効率は40.0%, 尿路感染症の1例は有効であつた。
3.投与後好中球数が100/mm3以下, 101~500/mm3, 501/mm3以上の3群において, 44.4%, 58.3%, 60.5%の有効率を認めた。又, 投与前後とも好中球数が100/mm3以下の症例においても60.0%の有効率であった。
4.安全性評価対象症例68例中, 副作用は5例に認あられたが, いずれも軽微で投与中止後に速やかに消失した

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