The Japanese Journal of Antibiotics
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新生児, 未熟児におけるAztreonamの体内動態及び臨床的検討
西村 忠史田吹 和雄
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1990 年 43 巻 3 号 p. 487-492

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抄録

新生児におけるAztreonam (AZT) の体内動態及び臨床検討を行い, 以下の成績を得た。
基礎的検討として, AZTの血清中濃度及び尿中排泄率を日齢3日2例, 日齢4日1例の計3例にっき測定した。
AZT20mg/kg Oneshot静注時の最高血清中濃度は静注後1時間にみられ平均36.6±2.39μg/mlで, 静注後6時間で平均13.5±2.03μg/ml, 半減期は平均3.86±0.92時間であった。又, AZT20mg/kgOneshot静注時の6時間までの尿中排泄率は平均25.1±5.18%であった。
臨床使用成績では4例に対し感染予防の目的で, Ampicillinと併用投与を行つたが, 病原を明確にできず, 又, 感染検査所見も著明でなく, AZTによる効果は判定できなかった。副作用として異常な臨床症状, 所見は認められなかったが, 検査所見に1例だけGOTの一過性上昇を認めた。

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