1991 年 44 巻 11 号 p. 1197-1205
造血器疾患に合併した感染症56例に対してCefminox (CMNX) ・Fosfomycin (FOM) 併用療法を施行し, その有効性及び安全性を検討した。
1.評価対象症例は52例で, その有効率は63.5%であった。
2.最も症例数の多い敗血症疑い35例での有効率は62.996であった。
3.CMNX・FOM併用療法投与前後共に末梢血好中球数500/mm3以下が続いた群でも55.6% (5例/9例) の有効率であった。
4.副作用としてo例に一過性の悪心を認めたが軽度であった。
これらの結果から, CMNX・FOM併用療法は, 造血器疾患に合併した感染症に対し有用で, 且つ安全性の高い併用療法の一つと考えられた。