1991 年 44 巻 11 号 p. 1206-1210
Ofioxacin (OFLX) のラセミ体のL型の光学異性体だけからなるLevofioxacin (LVFX, DR-3355) を用いて男子の単純性淋菌性尿道炎の治療を行い, OFLXの場合と比較した。LVFXは300mg/日, OFLXは600mg/日を各々5日間投与したが, 両者共優れた治療効果を挙げ, 治療経過で両者間に差は無かった。LVFXの淋菌に対するMICは, Penicillinase-producing Neisseria gonorrhoeae (PPNG) 株も含めて, OFLXのMICの丁度1/2濃度のところに分布した。これらの結果からLVFXは単純性淋菌尿道炎に対してOFLXの1/2量でOFLXと同等の治療効果を挙げ得ると結論した。