1992 年 45 巻 5 号 p. 523-529
造血器疾患に合併した感染症50例に対するCeftazidime (CAZ) の有効性及び安全性を検討した。
1.評価対象症例は44例で, その有効率は68.2%であった。
2.最も症例数の多い敗血症疑い症例での有効率は65.6% (21例/32例) であった。
3.CAZ投与前後共に末梢血好中球数が500/mm3以下の群での有効率は70.0% (7例/10例) であった。
4.副作用として好酸球増多, GOTの上昇, GPTの上昇をそれぞれ1例ずつに認めたがいずれも軽度であった。
これらの結果から, CAZは造血器疾患に合併した感染症に対し有用で, 且つ安全性の高い薬剤の一つと考えられた。