The Japanese Journal of Antibiotics
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小児科領域感染症に対するS-1108の臨床的検討
久保田 優三河 春樹百井 亨細井 進中戸 秀和
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1993 年 46 巻 11 号 p. 1030-1034

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抄録

新しく開発されたエステル型経口セフェム系抗生物質であるS-1108の小児科領域感染症に対する有効性, 安全性および有用性を検討する目的で, 臨床的検討を行った。
対象は15例で, 疾患は急性咽頭炎9例, 急性扁桃炎1例, 急性気管支炎2例, 慢性腎盂腎炎1例, 急性皮膚化膿症1例および伝染性膿痂疹1例である。
本剤の投与方法は1日量3.7mg/kg~12.5mg/kgを3分割し毎食後に経口投与した。投与期間は4~9日であった。
臨床成績は15例中著効7例, 有効6例, やや有効1例, 無効1例で有効率86.7%であった。細菌学的効果は, 判定できた4例すべて菌消失であった。
副作用は下痢が2例に見られたが, 臨床検査値異常は1例も見られなかった。

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© 公益財団法人 日本感染症医薬品協会
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