The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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小児科領域におけるCefozopranの臨床的検討
久野 邦義小川 昭正早川 文雄高橋 秀明近藤 勝奥村 彰久
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1994 年 47 巻 11 号 p. 1514-1520

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抄録

新しいセファロスポリン系抗生物質Cefozopran (CZOP) につき小児科領域で臨床的検討を行い, 以下の結果を得た。
1. CZOPを3~5歳の小児3例に20mg/kg One shot静注した時の投与後30分の平均血清中濃度は45.9μg/mlで, T1/2は1.77時間であった。投与後8時間までの平均累積尿中排泄率は71.4%であった。
2. 本剤を14例の小児細菌感染症 (肺炎9例, 尿路感染症4例, リンパ腺炎1例) に55.8~65.7mg/kg/日, 3回に分けて投与し100%の有効率を得た。細菌学的にも100%の消失率であった。
3. 副作用は1例もなかった。検査値異常としては, GOT上昇2例, GPT, LDH上昇各1例, 好酸球増多, 血小板増多各2例を認めたが, いずれも軽度であった。

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