The Japanese Journal of Antibiotics
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小児科領域におけるマクロライド系抗生物質 Azithromycinの臨床的評価
目黒 英典寺島 周
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1997 年 50 巻 3 号 p. 265-271

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抄録

36例の各種小児感染症に対してAzithromycin (AZM) の細粒剤およびカプセル剤を使用し, 臨床的評価を行った。
Haemophilus influenzae, Moraxella catarrhalis による肺炎, マイコプラズマ肺炎, 気管支炎, 咽頭炎, 扁桃炎, 猩紅熱, 百日咳およびカンピロバクター腸炎など36例に対する有効率は94.3%であった。細菌学的効果は起炎菌が分離され, その消長が確認された12例全例が消失であった。
細粒剤1回10.0mg/kgを1日1回, 3日間投与した2例の最終投与後24~72時間の血漿中半減期はそれぞれ41.5, 51.4時間であり, 血漿中濃度-時間曲線下面積 (AUC0~∞) はそれぞれ7.45, 13.44μg・hr/mlであった。また, 尿中濃度を測定した2例の初回投与後から81時間までの累積尿中排泄率はそれぞれ6.27%, 11.0%であった。
副作用および臨床検査値の異常変動はともに1例も認められなかった。
以上の成績から, AZMは小児科領域感染症の治療に有用な抗生物質であると考えられる。

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