The Japanese Journal of Antibiotics
Online ISSN : 2186-5477
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日本国内24施設から分離された臨床分離4,993菌株のフルオロキノロン系抗菌薬を中心とした
各種抗菌薬に対する感受性サーベイランス
山口 惠三大野 章樫谷 総子岩田 守弘清水 義徳伊東 実辻尾 芳子橘 峰司松田 啓子高谷 彦一郎中村 敏彦杉本 クミ子豊嶋 俊光佐藤 成大松本 一郎船渡 忠男長澤 光章菅野 治重岡田 淳猪狩 淳小栗 豊子岡田 正彦中井 利昭一山 智浅利 誠志豊川 真弘山中 喜代治桑原 正雄村瀬 光春竹森 鉱一只野 壽太郎永沢 善三
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1999 年 52 巻 2 号 p. 75-92

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抄録

1994年に日本国内24施設から分離された臨床分離4,993菌株の抗菌薬感受性サーベイランスを, フルオロキノロン系抗菌薬を中心にして実施した。使用した抗菌薬はフルオロキノロン系抗菌薬4薬剤, β-ラクタム系抗菌薬12薬剤, ミノサイクリン, クロラムフェニコール, クラリスロマイシン, アミノ配糖体2剤, ST合剤, バンコマイシンの23薬剤である。
フルオロキノロン系抗菌薬に対し, 腸球菌, メチシリン耐性黄色ブドウ球菌, コアグラーゼ陰性ブドウ球菌, 尿路感染症由来緑膿菌において著しい耐性化が認められた。しかし肺炎球菌, メチシリン感性黄色ブドウ球菌, 腸内細菌科の各菌種, インフルエンザ菌における耐性率は低く, フルオロキノロン系抗菌薬は有効であった。また現在問題となっているペニシリン耐性肺炎球菌, 第三世代セフェム耐性腸内細菌科, アンピシリン耐性インフルエンザ菌などの耐性菌にも有効であった。

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