The Japanese Journal of Antibiotics
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尿路感染症分離菌に対する経口並びに注射用抗菌薬の抗菌力比較 (第20報1998年) その1.感受性について
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2000 年 53 巻 4 号 p. 201-233

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抄録
1998年6月から翌年5月までの間に全国9施設において, 尿路感染症と診断された患者から分離された菌株を供試し, それらの各種抗菌薬に対する感受性を測定した。尿路感染症患者から分離された菌は538株であり, その内訳はグラム陽性菌が30.3%, グラム陰性菌が69.7%であった。
これらの菌に対する抗菌薬の効果をみるとEnterococcus faecalisに対してはVancomycin (VCM), Ampicillin (ABPC), Imipenem (IPM) の抗菌力が強かったが, 1997年の成績に比べ全体的に低感受性株の増加が認められた。VCMはMRSAに対しても, 強い抗菌力を示し2μg/mlで34株すべての菌株の発育を阻止した。またArbekacin (ABK) の抗菌力も強くMIC90は2μg/mlであった。Escherichia coliとKlebsiella pneumoniaeに対してはペニシリン系薬剤を除き全般的に抗菌力は強く, 特にMeropenem (MEPM) はMICが≤0.125μg/mlで全菌株の発育を阻止した。Proteus mirabilisに対してもMinocycline (MINO) のMICがすべて16μg/ml以上であったのを除き, 全般的に抗菌力は強かった。Pseudomonas aeruginosaはいずれの薬剤にも感受性は低くMIC90はすべて16μg/ml以上であった。またSerratia marcescensに対してはMEPM, IPM, Gentamicine (GM) の抗菌力が強く, 全般的に1996年以降で耐性株の減少が認められた。
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