抄録
生後1週間, 2月, 3年の金魚 (硬骨魚) の腹側大動脉とアカエイ (軟骨魚) とクロダイ (硬骨魚) の背側大動脉をホルマリンで固定し, レゾルチンフクシン, アツァン法, ヘマトキシリンとエオシンで染めて観察した.
金魚の腹側大動脉は弾性型に属し, 心臓から直接伝わる周期的な血圧の変動を著しく均等にする. 成熟するにつれて, その血管壁の内膜が肥厚し, 中膜の弾性板が厚くなり, 外膜に膠原線維が増える.
背側大動脉は鰓動脉からの血液を集めて尾方に送るものであり, 血圧の変動が少く, アカエイのものもクロダイのものも筋型に属し, その中膜の弾性成分は両者に同じ程度に発育している. 外膜の弾性成分はアカエイによく発達し, 膠原線維はクロダイに多い.
クロダイの腹側大動脉には弾性成分が細かい蜂窩状の構造をする.