抄録
2022年の参議院議員選挙に際し,NHK青森放送局との協働により,学生が中心となって,青森大学生約1,000人を対象とするアンケートを実施した.その結果,投票する予定の学生は4割に満たず,投票へ行かない予定の学生をわずかながら下回っていたことが分かった.投票しない理由の上位は「忙しい」,「政治や選挙に関心がない」が上位だったが,「政党や候補者の政策がわかりにくい」,「若者向けの政策が伝わってこない」といった理由を挙げた学生も多かった.また,投票に行く予定の若者でも,自らの投票行動が世の中を変えられないと考えているなど,表面的には行動と思考が矛盾しているように見える若者が少なくなかった.一連の活動を,授業で報告しながら進めた結果,履修者は政治・選挙への関心の高まりが顕著に見られ,「Z世代」の今後の投票率向上に,貴重な情報や視点が得られた.