インドネシアのジャワ島のマツ人工林で2003年2月〜3月に再傷付け作業における労働負担と作業能率について調査を行った。労働負担を測定するのに心拍数を用い,そのデータをエネルギー消費量に変換した。このためにステップテストを利用した。作業者の違い(年代別,3名)及び切り込み姿勢(高,中および低)が労働負担に与える影響を評価するために,切り込み動作の標準化テストを行った。地形及び切り込み強度は実際の作業時に観察し,労働負担に与える影響を評価した。作業能率はタイムスタディで分析した。許容労働負担を推測するために沼尻の標準労働基準を利用した。その結果,作業者・切り込み姿勢・地形及び切り込み強度における労働負担で有意差があった。一番エネルギー消費量の大きかった作業者は,傾斜地で最大切り込み回数の者だった。また労働負担と作業能率には比例関係が見られなかった。研究の結果,一日当たりの作業木の本数を少なくして,労働負担を低減することが必要とわかった。