森林応用研究
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論文
林福連携の成立過程と継続要因
−三重県多気郡大台町を事例に−
保積 和奏
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2025 年 33 巻 2 号 p. 1-8

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抄録

林業労働力の確保と障害者の就業機会の確保という課題を同時に解決することを目的とした取組に、林福連携がある。林福連携は近年注目されている取組で、関連する研究のみならず、取組自体もまだ進んでいない。本研究では、全国的な林福連携の取組状況を調査したうえで、事例を取り上げ、仮説の検証を行うことで、成立過程や継続要因を明らかにすることを目的とした。方法としては2023年10月に宮川森林組合・福祉施設(ジグソー工房)に対面での聞き取り調査を実施し、その後、これらのアクターに加えて、自治体の職員にメールで調査を行った。調査の結果、林福連携の成立過程には、森林組合と福祉施設のニーズの合致や、反対意見が無かったことなどが寄与しており、外部からの金銭面での補助は必ずしも必要ではないことが示された。継続要因としては林福連携の意義が変化しながらも森林組合・福祉施設の双方に取組の意義が存在し続け、補助金の有無は影響しなかったことが考えられた。

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